「デザイン?」 っぽいお話 第2回
さてさて、順調に更新中です!!
今回も、前回に続き 「責任分界点」 についてもう少し書いていこうと思います!
もう少しと言いながら、結構長くなりそうな予感。。。。
ところで、皆さんはこんなセリフを聞いたり言ったりしたことありませんか?
「コレ、どこのケーブル? いつの間に誰がひいたの?」
「なんだコレ? パッツンパッツンじゃん。 だれだよ、これ引いたの!!!」
「あれ~、このポート空いてると思ったのに、誰かかってに使いやがった。 どこのどいつだ!!!」
どうですかね? 心当たりはないですか?
私はたくさんあります!!
まぁ、自分で引いて忘れてた! なんてこともあるんですけどね・・・・・・コレハナイショデス
コレって、「責任者でてこい!」モード突入ですよね。
これじゃーマズイですよね。
ケーブルをきれいな状態で維持して、管理しながら運用していくには責任分界点と作業範囲、作業者や責任者などの明確化が必要なんだってことなんです。
このためには、以下の5つは最低でもきちんとしておかなければなりません。
- 「それぞれの責任範疇 」の明確化
- 「責任分界点の設置者」
- 「責任分界点の形状(IFとか)」
- 「隣接する責任者の明確化(連絡先とか担当部署とか)」
- 「障害時のルール」
まだほかにも、もめないためにお金の負担とか料金とか人的負担とかいろいろ決めなきゃいけないことがありますが、そこはみんなで仲良く決めましょう。ナゲヤリデス
細かいところまで、ホントはきちんと決めることが大切なんですが、ここでは割愛します。 ページガイクラアッテモタリマセン
では、先ずはそれぞれの責任の範囲を明確にするです。ワカッテルトオモイマスガ
「ここが責任分界点です。ここから先は、あなたの責任範囲ですのでコチラは一切触りません。」
って言う場所を決めます。
では、だれがその責任分界点を決めて、だれがその責任分界点で相互に接続できる環境を用意するのでしょう。
決めるのは、サービスを提供する側がサービスを受ける側の要望を聞いて、運用性や可用性、拡張性、予算を考慮して設置することが望ましいと思います。
ネットワークとサーバーチームがいる場合、接続性という「サービス」を提供しているNWチームが設置することが望ましいです。
ファシリティチームがいる場合には、物理インフラを提供しているファシリティチームが作ります。
で、責任分界点の形状ですが、できるだけ同じサービスであれば同じ形状(IF)で統一することが望ましいです。
まぁ、絶対にそうならない場合もあるのですが、管理と言う意味を考えると「できるだけ」揃えることがいいという感じです。
それと、責任分界点の「かたち」としては、パッチパネルやスイッチのような、一度設置したら安易に移動できない形状にすることもコツですね。
責任分界点が、あっちこちに動き回ったらその時点で明確さが損なわれます。
例えば、こんなケースってありそうじゃないですか?
NWチームで使用してるポートが
7、16~18 番ポート (ケーブルは、NWが配線)
サーバーチームで使用しているポートが
9、11~12 番ポート (ケーブルは、サーバーチームが配線)
こんな場合があります。
一応、そのスイッチのいくつかのポートが、「責任分界点」として考えられている状態です。
で、配線は、↓↓↓↓ こんな感じです。
こんなケースだと、そのうち
おじさん 「このケーブルって、誰の? うちの? サーバーチームの?」
おじさん 「誰だよ! こんなグチャグチャにケーブルひいたの」
ポッチャリ君 「ヤバイ、怒られそう、、、 黙ってよーっと」 コソコソ
こんなことになったりしちゃいそうじゃありませんか?アルアル
責任分界点と言う意味では明確になっているんですがねぇ。。。
何がいけないって訳じゃないのですがねぇ、、、 強いてあげれば、ぽっちゃり君が悪いってことですかね。
それじゃーこれを、「SWが責任分界点」ってしてみると、どーなるのでしょうか。
どーいうことかというと、スイッチやパッチパネル単位で責任分界点を構成するようにデザインするって感じです。
こんな感じです。
〇〇サービス用のパッチパネル、もしくは〇〇サービス用のスイッチをどっかに置くんですね。
そうする事で、システム側で問題が発生した場合でも、ネットワーク担当はそこのポートまで確実に接続性が取れているならば、問題はシステム側にある事がすぐに判明できます。
おじさん 「そのスイッチをお好きなように使ってください」 (実際にはポート指定とかしますが)
ぽっちゃり君 「これで、誰にも怒られない~~ フゥ」
提供者は、その責任分界点まで提供しているサービスの品質を維持することが必要です。
逆に、そこから先の責任(物理的な意味で)は発生しません。わかりやすいですよね
責任分界点を作るときは、判りやすくて運用性が高まるように意識して作ることが大切なんです。
先ほど、責任分界点を決めるのは、NWとサーバーの関係で言えば、NW側が主体となって決めていく(作っていく)ものと言いました。
これに、さらに外部引込などが加わったりしてくるとどうなるのでしょう。
キャリアとの責任分界点は、キャリア側が指定してきますよね。ソーイウコトデス
範囲が広くなっていくと混乱しそうですが、そんなことはありません。
下の絵は、全てパッチパネルを責任分界点として、ファシリティ、ネットワーク、サーバーの責任範疇を示した例です。
これだと、何か問題が発生しても、責任分界点の作り方が一貫しているため切り分け時なんかでも、誰に連絡をすればいいのか容易に判断できますよね。
そして、この「連絡先」の情報交換も、きちんと明確にしておくことが大切なんです。
おじさん 「これって、ぽっちゃり君のサービスだよね? ぽっちゃり君の連絡先って、聞いてなかったな。」
ぽっちゃり君 「おじさんに連絡先をおしえるの? ヤダなぁ・・・・ 休みの日でも怒られそう。。。」
この辺りが、きちんと決められているか決められていないかが、その後の運用の組み立てやポリシーの策定に影響を及ぼすのです。 マジデスカ!
なので、「どの部分はどこ(誰)が担う」
と言うような、「責任の範囲の線を具体的に決める」ことが必要なのです。
それを組み合わせていくと、自然に物理インフラ の全体像が出来上がっていくんです。
ちょっと長くなりましたが、今日はここまでーー
ではー、また次回です!
「デザイン?」 っぽいお話 第1回
さー、ケーブリングのデザインについて書いていこうと思います。
随分と間が空いたことには触れないで行きましょ~~~~
デザインっていうと、図面とか規格とかなんか難しそうな気がするかと思います。
が、ここではその手の話はしません。キッパリ
ここでお話ししようとしているデザインですが、
「グチャグチャになったり管理不能にならないようにするにはこー言うところを意識しないといけないよねー」
の、「こー言うところを意識しないと」って部分についてです。
「こー言うところを意識しないと」 これを要約すると
「責任分界点をいかに明確に、管理しやすく作るか」ってことを意識しないとって事になるのかなーと思ってます。
う~~ん これだと、「ちょっと違うんじゃないかなー」って感じる人も多いかと思いますが、そこは読めばわかる!! ハズ・・・・
もっと、細かいところはもちろんあるのですが、そこは本編のビフォーアフターの行間を読み取ってください。。。。。。
責任分界点のイメージ写真 フフフフ
ピッタリのイメージ写真です。 自己満足・・・・
さて、それじゃー「責任分界点」ってなんのこっちゃ? ってことですが、それは読んだとーり
「責任A」 と 「責任B」 の、「と」のところです。
責任Aが、ネットワーク担当 (ネットワーク機器)
責任Bが、サーバー担当 (サーバー機器)
だとしたら?
「ネットワークとサーバーを繋ぐケーブル」 って声が聞こえてきました。 ウンウン
ハズレです。 ブブー
サーバー担当者が、ネットワーク機器に取りに来ている場合には、ネットワーク機器のポート
ネットワーク担当者が、サーバー機器につなぎに行っている場合にはサーバー機器のポート
となります。
簡単な図例を挙げると
下図の場合は、基幹NWラックにあるネットワーク機器のポートが「責任分界点」になります。
1) システム側が配線する場合
この場合だと、NWラック内がグチャグチャになるケースが多々見受けられます。
NW機器の上に、ケーブルの山ができていたり・・・・・・・ ヒドイコトニ
逆に、下の場合、物理インフラの管理している部署(この場合はNW部にでもしておきましょう)が、各ラックの最上部に設置したパッチパネルまで管理します。
2) NW側が配線する場合
この場合だと、各ラックにパッチパネルを設置するため、その分のスペースが必要になっちゃいますねー
また、必要な本数を想定し、先行で配線するためコストが余分にかかる可能性もあったりします。。。。。 オカネガーー
一長一短ですね~。
あなたなら、どちらを選びますか?
実はコレの選択ができるのは、お施主様だけなんです。
工事屋さんも、設計事務所の人も、皆さんの会社の場合どっちがいいなんてわからないんですよね。
これが、ここでお話ししようとしている「デザイン」という部分になります。
要は、ここで言うデザインとは、要件定義とでもいいましょうか、そーいうところになるんですね。
最初からそー言えよ!!! デスヨネ スミマセン
さてさて、じゃー上の例で考えると、何を基準にどっちを選べばいいのかってことですが、
1) の場合だと
使用期間は2年くらいの短期間かな~
システムの増設や変更は基本的になく、障害時のインパクトもそんな気にしなくていいかも~
各システム単位で予算組まれていて、インフラ的な部分での予算なんかないしー
安い方がいい!! 安くないとダメ!!! 品質? それ儲かるの?
2) の場合だと
今後も、システムの増設や拡張などが頻繁にあり、当然NWへの接続も増え続けることが予想される
障害が発生すると事業へのインパクトが大きいため、なるべく早く復旧する必要がある。
品質大事でしょ!!! 管理できなきゃ、インフラ使い捨てにするしかないじゃん 社長にバレたらクビになっちゃうよ (><)
こんな感じで決めてしまうのもありかもですね。
まぁ、実際には、そのシステムやインフラに求める品質やサービスの種類に依存するものなのです。
「次作るときは、設計からちゃんと考える」
っていうのは、こういう所をもう一度きちんと考え直そうってことなんですよね。
グッチャグッチャでもいいんだよー って事なら、そんなことは考えなくてもいいですよね。
そうではないと言う理由があるはずなんです。
それが、どちらを選ぶ? って言う時の判断基準(理由)なのです。
さて、時間も来たことだし、今回はこのへんにしておきます。 ネルゾー
次回も、このネタで続きます
ケーブリング問題2013 第4回 始まりの予感!?
さて、それじゃ~本題に入りましょうか。。。。。。。
(前置きが長すぎましたね・・・・ 文句の殺到でした・・・・・ スミマセン)
人的要因、部材的要因、そして判断基準
まずは、これがありきと言う事でした.。
「それはわかった。じゃーこれからいったい、どこをどーしたらいいのよ?」 ってことですよね。ハイ
皆さんが「今はケーブルがぐちゃぐちゃだけど、次はそうならないようにしよう!!」
って思った場合、どこから考えますか?
大半の人がデザインから考えようとするのです。
つまり、デザインも大切だって言う事が皆さん既に知っているんですよね。ホントハシッテルクセニ ネー
また、ある人は
「ポリシーが決まってないから、みんな好き勝手にしてこんなになっちゃうんだ」
って思い、ポリシーに手を付けようとする場合もありますよね。
複数の人が運用に携わる場合、品質を均一にするためにはルールが必要になのは当然ですよね。スバラシイ
そして、前の人がどうやってたのか知らないし、テキトーにやってたらこんなんなっちゃったんだよねぇ。
てか、物理インフラなんてものを考えたこともないし、「付属のケーブル」でもつないどけばいいんじゃないの?
こんな場合もあるかと思います。アルンデス
確かに、物理インフラが専任ではない人にとっては、つながってればインジャネ? って思う人もたくさんいると思います。フツウデスヨネ
でも、物理インフラに触れる必要があるのならば「最低限のハードル」は教えていく必要がありますよね。
また、物理インフラを触る人が、ず~~っとそのままいるとも限らず、新しい人が入ってきたりいなくなったりしていくことが当然あります。
そういった場合にも「教育」的なことは必要になっていくと思っています。
と、言う事で、最低でも考える必要があることは以下の3つと言うことになりました。パチパチパチ
- デザイン
- ポリシー(ルール)
- 教育
他にもあると思いますが、これは最低でも抑えておきたいところだと思っています。ウンウン
なので、今後はこの3つについて順番に進めていくようにします。ドクダンデス
お~~っと、ページの都合で、今回はここまでになってしまいました。。。。。。ウソジャナイデスヨー
結局全然話が進まずにすみません。。。
次回は、「デザイン」 から行きます!!!
つづく
番外編 10GでLAN配線③ 「いつもの景色」
緊急企画 「10GでLAN配線」も今回で最後になります。
10Gに対応したLAN配線で、今までにない選択として「UTP」か「シールド」を選択する必要があることが分かったかと思います。
そして、UTP と シールドの懸念点も見えたかと思います。
今までの流れで行くと、シールド圧勝な感じですが、やっぱり使い慣れた「いつもの景色」が希望の人も多くいます。
特に日本ではLANケーブルの事を「UTP」って呼ぶ人がいるくらい「LAN=UTP♡」な国です。
UTPじゃなきゃヤダ!!っていう人もたくさんいるのです。ハイ
私も、UTP ラブ派なんで、間違いなくUTPを使います。。。
前回、現実的ではないなんて言っておきながら、UTP って裏切り者!!! って思わないでくださいね。
実はココダケノハナシ最近になって、各ケーブルメーカーから実用的なUTPケーブルが出てきたのです。
いまさら実用的ってどうかとも思いますが。ソコハ。。。マァマァ
私個人としては、これはUTP じゃなくてシールドケーブルでしょ? って思うのですが、メーカー曰く「UTPです!」って言うのでそー言う事にしておきましょう。
UTP っていうなら、いま使ってるケーブルとあんまり変わらないから「想定外」なことを気にする必要も少なくてすみそうですね。
で、この新しいUTP (個人的にはシールドもどき)ですが、今までのものよりもずーっと細くエイリアンクロストークへの対策もバッチリらしいのです。
まぁ、実際には「ちょっとポッチャリ君ぎみ」な感じですが、実用的な範囲には普通に入ってます。
ちなみに、うちのポッチャリ君ですが
「もうすぐ、ほっそりさんになるんだ!!!」 と言いながら、蒟〇畑(ゼリー風御菓子)を買いだめしていました。。。。。
いらない情報でしたね・・・
さて、これがその「もどき」 です。
これってシールドケーブルじゃないの?? って思う人もいるかと思います。
私もそう思ってます。
ただ、一般的なシールドケーブルの場合には、シールドアースを取らないといけないのですが、これはアースがいらないそうです。
「だからUTPなんです」 と言っています。。。。。。。ウーム
まぁ、この場ではアースがいらないシールドってことにしちゃいましょー。ソーシマショー
この、AXテープっていうのが、シールドだけどアースがいらない 非連続性のシールドだそうです。
これは間違いなくシールドケーブルですね。マチガイナイ
メーカーによっては、さらにスリムにして CAT6 とあんまり変わらないくらいまでダイエットしたタイプのものまであるそうです。
ただこのさらに細いタイプの場合は、少し(?)制約があって、通常だと100mの長さまで許容できるところが 70m までしか使えないらしいです。
でも、70m って、十分な人にはホントに十分ですよね。
100m 必要な人は、通常の「もどき」で、70m 要らない人はさらに細いタイプを使えばいいんですね。
場所にあわせて両方交ぜて使うことも できそうですね。 オ~ッ!
もっと早く出してくれれば良かったのに、って本気で思いました。
性能(マージン含めて)というと、これは完全にわたし個人の想像(妄想)ですが
シールド ≧ もどき ≫ UTP
っていう感じだと想像しています。
10G でLAN配線 を考える際には、エイリアンクロストークに対する考慮が必要になると言うことで、シールドとUTPの選択が必要になると言いました。
ここにきて、さらに選択肢が増えてしまいましたね。 コマッタ
さてさて、それじゃーどれがいいのか? ってことですよね。
ここまで読んでくれた方々だったら、答えは自分で見つけられるのではないでしょうか。
ケーブルは、長年使うものです。
価格や性能も当然ですが、使い勝手や追加・変更のときの容易さなんかも考慮して選択するのが大切なのです。
環境的にノイズや絶対的な信頼性が最優先、当然アースも完璧ならシールドケーブル
日常的に運用がからみ、追加・増設があったりするならば「もどき」
「太くてもかまわない!! UTP 大好き」 なら、UTP
っていう基準で選ぶというのもありかもしれませんね。
利用者がきちんと条件を考慮して選択することが、一番大切です。
勧められるがままに、何も考えずに選択を誰かに任せることだけはしないようにしてください。
これで、緊急企画「10GでLAN配線」 は終了です。 アリガトーゴザイマシタ
次回からは、本題に戻りますね。
※ 忘れちゃった方は何度も読み返して思い出してください。 エーーーー
番外編 10GでLAN配線② 「エイリアン襲来」
最近、このページをご覧の方から、もっといろんな情報を伝えてほしいとご意見をいただきました。
まぁ、そもそも私自身がそこまで詳しくないんですが、できる限りオマケ的な要素を取り込みつつ書いていこうと思います。
ということで、今回はCAT6A とノイズ対策についてです。
前回10Gに対応したケーブリングということで、CAT6Aにしておけばマチガイナイとお話ししました。
では、CAT6Aはわかった。
じゃー、「シールドケーブル」と「アンシールド」のどっちがいいの? ってことですが。。。。。
私個人としては、数年前でしたら間違いなく「シールド」一択でしょ と言っていたと思います。
が、ここ最近では、UTPって言うかもしれません。(あくまで個人的主観です)
ところで、なんで今まで使ったこともないシールドケーブルがCAT6Aでは選択肢として急浮上してきたのでしょー
そーなのです、なんで?って思いますよね。。。。
実はこれこが、エイリアンに対抗すべく考えだされたノイズ対策の結論の一つなのです。
なぜ? エイリアンにシールド? てか、そもそもエイリアンってなんだよ! ってことで、そこを簡単に説明しちゃいましょー
まず、シールドケーブルを簡単に言うと
(ちょっとマニア的なタイプのシールドケーブルですが)
まぁ、こんな感じなんです。
UTPに、シールドが巻いてあるってことなんです。
要は、バリアですね。
で、10G での通信を行う場合、ケーブルで注意しなければならないことがあるのです。
それは、「エイリアンクロストーク」と言う、広帯域になると意識しなくてはいけなくなるノイズです。
ここでやっとノイズが出てきましたね~ ノイズの話はどこに行っちゃったんだって思ってた人もいましたよね。。。イナイカ
エイリアンの話をするついでに、広帯域についてちょっとヒトコト。
広帯域ってよく聞きますが、「10G」のことでしょ? と、思われている方も多いかと思います。
あっているというか少し違うというか、ここで簡単に説明します。明日からのウンチクネタ(ならないか・・・)にドーゾ
下の表は、本サイトの技術資料のところからパクってきたものです。
この表の一番上にある周波数っていうところが、帯域になります。CAT6A のところを見ると、500MHz とかいてありますね。
10Gが広帯域ではなくて、10Gで通信するために使われる「周波数」のところが広帯域になっているということなのです。← こーいうことです
CAT6は250MHzなのに対し、10G利用するCAT6Aケーブルに求められる性能は、2倍の500MHzになっています。
つまり、CAT6A は今までよりもはるかに「広帯域」で通信することができるんですね。
これが、ケーブル性能のマージン(余裕)を圧迫して、ちょっとしたノイズでも性能が発揮できなくなる原因(?)になっているのです。
高周波ってコワイですねー
さてさて、そこで狂暴化した のが「エイリアン(クロストーク)」なのです。
これって何かと簡単に言うと、隣接しているLANケーブルが発するノイズが自分のケーブルに悪さをすることで、「地球外生物の襲来」的な感じです。。。。。アクマデ イメージデス
いままでは、マージンがあったので、多少のノイズでもヘッチャラだったのですが、広帯域になったためにマージンが少なくなってしまったのです。
最近ついてないことが多くて心の余裕がないために、井戸端会議のお〇ちゃんの声、すぐに気になっちゃう状態になってしまったのです。エェー
このエイリアンへの対応とんでもなくタイヘンらしく、
「てか、今までのやり方じゃあ、もうムリ!」
だったそうです。
そんな中、実際に製品化されたUTPがありました。
当時は、エイリアンクロストークへの対応のために、束ねちゃダメとか、各ケーブル間に離隔を取りなさいだとか、そもそもケーブル自体がすっげー太いとか色々と施工する際に非現実的な部分があったりしたようです。
それらをすべて守って施工して、最後に「エイリアンクロストーク」に対する試験(現場試験)を行って、「大丈夫!」の太鼓判を押す必要がありました。
下の写真は、前世代のCAT6A(UTP)とほかのケーブルの束を比較した写真です。
左から、Cat5e CAT6 CAT6A(UTP) を24本束にしたもの
どーですか、この太さ。
ジャニーズとお相撲さんくらいの差がありますよね
ホント、コレ本数が集まったらケーブルであふれちゃいますよね・・・・・・・・・
どうやらこの写真のケーブルですら、「君、最近細くなってきたんじゃない?」
って言われるくらい最初のころは、ダイナマイトバデーだったようです。
※女性に向かって使う時には要注意が必要なセリフばっかりですね。
ちなみに私のダイエットの方が、はるかに早く効果が出てる気がします。聞いてないですね。。フフフ
ウソツキなどの、周りからの罵声は無視します。。。
なんでこんなに太いかというと、ケーブルを太くすることで隣接するケーブルの芯線間との離隔距離を確保しているらしいです。。。。。
要は、井戸端会議の開催場所を少し離すことでお互いの声が聞こえないようにするってことです。ハイ
なんと基本的(原始的)なアプローチ!!! GJデス
まぁ、まずはそこからってことでいろいろとメーカーさんはチャレンジをしたようです。
しかし。あそこまで太くて、距離を離すとかの制約が多いことは現実では厳しいですよね。
「ほかに何か方法なかったのかよっ 耳栓つけるとかさ~」
って声が聞こえてきそうです。
ハッ!! 耳栓!? コレダ!!!
この声がヒントになって、新たな対策が生まれたのです!!! (これはウソです。。。)
耳栓内臓のシールドケーブルは、ケーブル内にシールドを施すことでノイズの影響を抑えられるようにしてあるんです。
だから近くても大丈夫! 細くてもだいじょうぶ!!
耳栓付だから束ねようが構わない!!
つまり配線時に余計な心配がいらないのです!!!!
まさにこれは、エイリアンに対抗する地球防衛軍、いや、ウル○ラマンなみの頼もしさですよね。 フルイ??
シールドケーブルの勝利!!! これでエイリアンも怖くないです!
これでやっと、地球の平和が訪れます 。 ヨカッタヨカッタ
と、いうように(??)エイリアンクロストーク対策を考えたら、シールドケーブルを使うのがいいよね! っていう時代が訪れたのです。
ですが、耳栓を付けた万能ケーブルでも意外なところに落とし穴がありました。
じつは「シールドケーブルを使うだけ」
では安心するのはまだ早いのです。 ナント、オトシアナダー!!
このシールド、接地(アース工事)をきちんとしないと本来の性能が出ません。
アースを取らないと、シールド自体がアンテナのような役目になり、他のノイズを拾ってしまうこともあります。
「へ~ じゃー、緑の線(アース線)とつないどけばいんでしょ?」
ってことです。ハイ
ただですね、接地がしてあっても両端接地(LANの世界では両端接地と言われています)の場合、電位差などにより違ったノイズが発生してしまう事があるのです。エェェ~~
パッチコードも、当然シールドケーブルを使うことになるので、機器自体もきちんとアースを取る必要があります。
「そもそも電位差ってナニ?? ムズカシー言葉使わないで~」
って感じですよね。。。。。ホント
難しい話はおいておいて、皆さんの会社の接地がどういう風になっているか把握できていますか?
通信用のシールドアースを取ることができる(きちんと理解したうえで)、接地(アース)工事が施されているかが大切なんです。カッコ・・・オオスギ?
また難しい話ですね。。。。。
そーなんです。
実はシールド導入の際には、LANとは関係なさそうな「想定外です」(某CMキャラ風)なところを気にする必要があるのです。 フ、、フルカッタカナ・・・・
「そもそもビルのアースなんて知らないよ。 なんでLANなのに、そんなこと知らなきゃいけないの? 」
ってことになりますよね~~
それでもUTPがあれじゃー、シールド勉強して使うしかないよね~ってなるケースが多かったのです。タイヘンダッタノョ
これが、シールド or UTP という、今までには考えなかった「選択」の中身なのです。
- 太くて制約の多いUTP
- よくわからないけどアースが大事なシールド
あなたなら、どちらを選びますか?
ということで、CAT6Aのお話はまだまだ続いちゃいます。
つづく